ラジエターサブタンク交換と、コの字パッキン交換

2016年10月

前日の続きです。今日も良い天気になり、絶好の整備日和です。
本日のメニューは、「ラジエターサブタンク」の交換と、「コの字パッキン」の交換です。

ラジエターサブタンクは黄ばんで水垢一杯でしたので、あまり高いものではないので
ラジエターを交換するついでに交換することにしました。

コの字パッキンを替えるには、ノックピンを抜く専用工具が必要なのですが、安くは無い上、
一回しか使わないので、今回はホームセンターで売っているものを組み合わせてピン抜きを
作成してみました。

経験の無い作業ですので、試行錯誤しながら写真を撮りながらですが、趣味ですので、
楽しみながらのんびり行いたいと思います。


まずは集めてあった部品(その1)です。
・ラジエターサブタンク 124-500-1349 ¥6,631
・ラジエターキャップ 124-500-0406 ¥1,231
・アッパーホース 124-501-9482 ¥3,926
・ロアホース 124-501-4382 ¥4,622
・バイパスホース 104-203-0482 ¥1,490
全てスピードジャパンで購入しました。

まず、冷却液を全て抜きます。
今回、冷却液も全量交換します。
ジャッキアップしてアンダーカバーを外します。

まず、ラジエターサブタンク上のラジエターキャップを外して
おきます。
フロントバンパーの右側下のラジエター横の排水口に
ビニールホースを繋ぎ、バケツで受けながら赤いツマミ
を緩めると、冷却液が出て来ます。
初めて緩めるので、赤いツマミは固着して手では回らず、
プライヤーで緩めました。でも、この後ラジエターも交換
するから、この部分も新品になります。

抜き終わったら、作業がし易い様にジャッキから車体を
下ろしました。


エアクリーナーケースを外します。
外し方は「エンジンマウント交換」を参照して下さい。


ラジエターサブタンク上のホースを外します。これも硬く
なって、ボロボロです。交換予定ですが、結構大変そう
なので、今回はやりません。

ラジエターからのリターンホースの外れ防止バンドを
ドライバーで緩め、ホースを抜きます。
ラジエターサブタンクを固定しているナット2つを外し、

液量センサーのコネクタを抜き、タンク下側のラジエターに
繋がるホースの外れ防止のバンドをドライバーで緩め、
ホースを抜きます。


後は、ゴムブッシュを介して車体に嵌っていますので、
上に抜き取ります。
ゴムブッシュがラジエターサブタンクにくっついて来て
しまいました。


ゴムブッシュは用意していないので、ラジエターサブタンク
から外し、車体に戻しておきます。


次に液量センサーを旧サブタンクから移植します。
スナップリングで止まっていますので、ラジオペンチで
広げて外します。


液量センサーにはOリングが付いています。交換した方が
良いのですが、こちらも用意していないので今回は再利用
です。水垢で汚いので、きれいに掃除します。

磁石でON/OFFするリードスイッチが使われていて、
水量が減ってくるとフロートが動き、フロートに付いている
磁石が防水のスイッチをONにする仕掛けです。

新しいタンクに移植完了です。白すぎて写真がハレーション
をおこしてしまいました。


ボディと接合するゴムブッシュは入りにくかったので、グリス
をちょっと付けて押し込みました。後は外した順にパイプ
やらコネクタやらを繋いでおしまい。
一時間ぐらいの作業でした。

さて、これから本番。
コの字パッキンの交換です。

ここは外さなくても良いのでしょうが、この後、ラジエター交換
も行う予定ですので、作業の邪魔になるリザーブタンクへの
リターンホースを外します。

これも、ホースの外れ防止のバンドをドライバーで緩め、
ホースを抜けば良いのですが、ホースの口がちょっと
裂けています。交換するほどでもないので、少し切って
再利用します。

このホースを外すときに、よく樹脂製のエルボを壊してしまう
のですが、今回は新しいラジエターにエルボも付いて
いましたので、壊れることを気にせず抜きましたが、こういう
時はどういうわけか壊れません・・・。


まずファンシュラウドを外すため、内側のシュラウドを
固定しているピンを抜きます。あと、内側のシュラウドは
回せば外れ、車体から取り出します。
エンジンマウント交換を参照して下さい。)

次に、外側のシュラウドをラジエターに固定しているピンを
抜きます。

写真に写っているのは、ホースリムーバーというゴムパイプ
を抜くための道具で、固着しているパイプの継ぎ目に
差し込み、抜きやすくします。
アマゾンのストレートにて\1300ぐらいで購入しました。

全然違う用途に使っていますね・・・(汗)

もう一箇所。

続いて、ラジエターとウォーターポンプを繋ぐアッパーホース
を外します。

ホースの外れ防止のバンドをドライバーで緩め、
ホースの口に、上で紹介したホースリムーバーをパイプを
切らないように慎重に差し込み、口に沿ってくるっと一回転
させ、スキマを作って固着を剥がせば簡単に抜けます。

対策前のラジエターですと、アッパーホースを外すときに、
樹脂製の取り付け口が折れてしまうらしいです。
今回は、ラジエターもパイプも交換予定ですので、気にせず
外しましたが、こういう時はどういうわけか壊れません・・・。


ウォーターポンプ側も同様に外します。


外側のシュラウドが取り出せました!

私はマンションの駐車場で作業をしていますので、隣りの
車のオーナーさんが出入りの時に私の車を覗いて行き
ます。
今回は、ヘッドカバーが外れてカムシャフトが丸見え!
隣人さんはギョっとして、「大丈夫なの!?」と心配そう・・・

私も本当に大丈夫なのか、いつも心配しています。
でもやってしまった以上、最後までやりきるしかありません。


シュラウドが外れると、作業スペースが出来ます。

さあ、時間が足りなくなるので、どんどん進めましょう。

バイパスホースを外します。ウォーターポンプ側。


続いてエンジン側。


無事外れました。

エンジンの前方にある機器を外します。
エンジンハーネス交換を参照して下さい。)
ここで、エアー電磁バルブユニットのバキュームホースを
折ってしまいました。
でも、これは絶対折れるだろうと想定していましたので、
新品パーツを購入済みです。

エンジンの温水を、暖房に使うための金属パイプが
エンジンの前を通っています。
ホースを外し、ウオーターポンプ側のボルトを外し、抜き取り
ます。

この金属パイプはOリングが付いています。
劣化していますし、圧力もかかりますので、必ず新品に
交換しましょう。
 シールリング 012-997-5148 \100(REINZ製、税別)
上の太いやつです。
下はエンジンオイルレベルゲージの口についているやつ。
 シールリング 006-997-2645 \130(純正、税別)
これも消耗品ですので、ついでに買っておきましょう。

今回の一番の鬼門、ノックピン外しです。

ホームセンターで長いM6ボルトと、M6のロングナット、
それにワッシャをかましてM10ぐらいのロングナットを
スペーサー代わりに使って、簡易ノックjピン抜きを作って
みました。
ノックピンカバーをヘキサゴンレンチで外して、作成した
簡易ノックjピン抜きをノックピンの頭にねじ込みます。
M6ロングナットをレンチで押さえながら、ラチェットレンチで
M6ボルトの頭を回すと・・・

無事抜けました!!
とても固くて、大変でした。M6ボルトが曲がって、一本ダメに
なってしまいました。ステンレスボルトの方が、普通のボルト
より若干強いみたいです。もし簡易ノックピン抜きを自作
される方は、ステンレスボルトを使いましょう。
(そんな人はいないと思うけど・・・)


コの字パッキンを外しました。新車時から一度も交換
されていないものです。黒色でカチカチでしたが、そんなに
痛んでいる感じでもなさそうでした

こちらは用意した新品。緑色なのは何か対策がされている
ことが分かるように色を変えているそうです。
部品番号 104-015-0220 \734でした。


外したパーツを並べています。
電磁カムシャフトアジャスター(上の丸いやつ)はオイル
汚れが酷かったですので、掃除済みです。
左に写っているパイプが、コの字パッキンの前を通っている
ウォーターポンプから空調用のヒーターポンプに繋がる配管
です。
手前の金具は、エンジン前方に付いていて、エンジンを
吊るすためのものですね。


外したカムチェーン前方カバーです。中心に冷却用の配管
が貫通していて、ここに二つのOリングが使われています。
電磁カムシャフトアジャスターが付いていた部分からの
オイル漏れが酷いみたいです。
一応液体パッキンは塗られていましたが、完全に固形化
してパリパリでした。これでは漏るでしょうね・・・。

冷却用の配管に、エンジン前部の樹脂製ヘッドカバーを
固定する樹脂製のブラケット↓が付いていた穴が空いて
います。

これも、いつの間にか無くなっていて、穴の中に先だけが
残っています。後で新品を取り付けますので、穴の中の
ピンの残りを取り去っておきます。(結構大変でした)

部品番号 104-016-0338 \143


カムチェーン前方カバーの裏側です。結構キレイでした。

これがここで使われている二つのOリング。
部品番号
017-997-2148 \300
017-997-2348 \200
二つの金属ワッシャーは、オイルパンとトルクコンバーター
のドレンボルト用です。

配管を外してキレイに掃除し、Oリングとブラケットを
取り付けておきます。


コの字パッキンが付いていた部分はきれいに掃除し、
エンジンのコの字パッキンの根元があたる部分に
液体パッキンをちょっと付けて、コの字パッキンを嵌め込み
ます。

ノックピンを抜いていたら、カムチェーン前方カバーを
取り付けるのは簡単です。
電磁カムシャフトアジャスターはまだカバーに付けては
いけません
。上から滑らすことが出来なくなってしまいます。

カムチェーン前方カバーのエンジンとあたる部分に液体
パッキンを薄く塗り、上からコの字パッキンを押さえつける
ようにカムチェーン前方カバーを置きます。
コの字パッキンにめくれや変形が無いことを確認し、ボルト
を締めます。

ボルトにはマジックで番号を書いてあり、間違えないように
しています。
締め付けは規定トルク(21nm)で、トルクレンチを使用します。

写真に写っている青白いパイプは、折ってしまったのを
新品に換えたものです。

バキュームライン 000-158-1435 1メートル\300 (純正)

次にノックピンを打ち込みます。
ノックピンはキレイに磨いて、穴の中も掃除をしておきます。
CRCを吹き付けて、穴に入れ、ピンの頭に短いボルトを
取り付けて金槌で叩き込みます。
(狭いので結構大変でした)

蓋を六角レンチで締めます。

ヘッドカバーを戻す前に、カムチェーンの樹脂製ガイド部品
をカムチェーン前方カバーの上側ピンに嵌め込むのを
忘れ無いように。


エンジン右側から。


後は、外したものを戻していくだけです。

ヘッドカバーを取り付けました。中心のボルトから、外側に
少しずつ締めて行き、最後規定トルク(10nm)で固定します。
10nmってすごく軽いです。樹脂製のパッキンをはさむの
ですから、当たり前でしょうね。


エンジン前方の補器類を戻します。
電磁カムシャフトアジャスターには入念に液体パッキンを
付けておきました。

樹脂製ブラケットも復活しました!


最後にもう一度ヘッドカバー取り付けボルトのトルクを確認
します。
新品のパッキンがなじむと緩んできます。

エンジンハーネスの配線、イグニッションコイル等を戻して
コの字パッキン交換は完了です。

リコイルした成果で、イグニッションコイルカバーのボルトが
しっかり利いてすごく安心です。
でも、締めすぎないように注意です。


ヘッドカバー上部で、プラグコードを束ねている樹脂製
ブラケットの折り曲げている部分が劣化していて、前に
整備した時に折れて取れてしまいました。
高いものではないので、ついでに買ってあったものを
今回取り付けました。

イグニッションケーブルブラケット 104-159-2640 \487x2

午前2時間と午後3時間、計5時間ほどかけて今日の予定は終了。
念願の作業が完了して、達成感があります。

元に戻って良かった・・・

さて、明日は、ラジエターの交換を行う予定です。