暗電流測定とドライブレコーダー取り付け

2017年5月

ある日、2週間ぶりに車を動かそうとしたら、セルモーターが回りません。バッテリーが弱っている様子です。
バッテリーは一年半前に交換したばかりで、劣化するには早すぎます。
OVPリレー不良によってエンジンが始動しなかったため、セルモーターをかなり回してバッテリーが放電していたのも事実ですが、2週間程度で放電してしまうのも問題です。

もしかしたら、どこかで電気系が漏電しているのかもしれません。
ということで、暗電流を測定してみました・・・。


暗電流とは、自動車のエンジンを切っている状態でも使用
されている電気のことです。
キーレス時計等、自動車はエンジンを切っていても
動いている機器があります。
これらの機器が使う電流が大きいと、バッテリーが早く
放電
してしまいます。

暗電流の測定は簡単で、エンジンを切っている状態で、
バッテリの端子とケーブルの間に電流計を入れれば
良いです。
その状態で、ヒューズボックスの各ヒューズを外せば
どの部分にどれだけ電気が使われているか分かります。


さて、私の車両ですが、暗電流は0.16Aでした。
バッテリーがフル充電されている状態で計算しますと、
私のバッテリーは77Ahの性能ですので、

  77Ah / 0.16A / 24h = 20日

ということで、20日しかもたないことが分かります。
OVPリレー不良によってエンジンが始動しなかったため、
バッテリーを酷使した後でしたので、2週間で放電してしまう
のはある意味『計算通り』です。

暗電流が0.16Aというのはちょっと多すぎます。
さてどこで電気が使われているか、ヒューズを抜いて
調べたところ、アクセサリ電源であることが判明しました。

そういえば・・・

ちょっと前にドライブレコーダーを付けました。
駐車中も記録する機能が付いていましたので、たいして
電気も使わないだろう、と勝手に思って、常時供給電源
に繋いでいました。
レコーダーのカタログを見ると、消費電力は200mA
あります。
現在の暗電流が160mAですので、計算が合います。
試しにドライブレコーダーの電源を外すと、40mAまで
暗電流が落ちました!

暗電流が40mAですと、

  77Ah / 0.04A / 24h = 80日

と、二ヶ月以上バッテリーが持つのが分かります。


ドライブレコーダーは、フロントガラスのルームミラー付近
に取り付けましたので、配線が面倒なため、ルームランプ
から電源を取っていました。
その結果、ドライブレコーダーのスピーカーから常に
ヒューン、ヒューン」というオルタネータノイズが微かに
聞こえていました。また、記録した音声にも同様なノイズが
乗っていました。
これが耳障りでしたので、電源はオルタネータノイズを
カットするフィルターを取り付けてある、オーディオ系電源
から取るように配線を変えます。

私の車のオーディオ関係は、助手席の足元に置いて
います。
またフィルター後の電源は、キーを回してアクセサリ電源
ONの時に供給される様にリレーで切り替えている部分が
ありますので、そこに繋ぐようにします。

配線の長さを合わせて、専用の電源ケーブルを作成
しました(^^。


配線は内張りのスキマからヘラ等で押し込むのが一般的
ですが、私は趣味なので、内装を外してきちんと配線
します。
薄いスポンジに両面テープが付いているものを適当な
大きさに切って、配線を固定します。
配線って意外と振動して音を立てます。
耳に近い頭上の配線はなおさら気になるでしょう。
音を立てないようにスポンジで固定するわけです。
ヘッドボードの外し方は「ルーフライニング張り替え」を
参照して下さい。


Aピラーの内張りも外し、配線を固定します。
Aピラーの内張りは、ドア側を持ち上げフックから外し、
後ろ側にずらすと外れます。


足元横の内装は外さなくても配線可能ですが、なんとなく
外してしまいました。
その結果、はめるのに大変苦労しました。
どうしても奥に入って行きません。
オーディオを配置しているキックボードを外して、上から
かぶせたら、簡単にはまりました。
隙間からスライドして押し込もうとしたときに、下を通って
いるケーブルに裏のツメが引っかかっていた様です。
横着してはいけませんね(^^;


オーディオ関係を配置している助手席側キックボード。
ここから電源を取ります。

ちょっと見にくいですが、上部の黒い小さな箱が
ノイズフィルターで、これを通した電源は
「ヒューン、ヒューン」というオルタネータノイズ
嘘のように無くなります


カーコンポにはノイズフィルターが最初から組み込まれて
いる様ですが、小さな機器にはありませんので、
カーオーディオの電源には必須ですね。

フィルターは常時供給電源に繋ぎ、出力にリレーを入れて
キーON時にリレーがONになるように配線しています。
結果、常時供給電源とアクセサリ電源でノイズフィルターが
一つで済みます。


ドライブレコーダーもきれいに取り付きました。
ルームミラーの前ですので、視界に入らず快適です。
気になっていたオルタネータノイズも無事無くなりました。

これで、しばらく乗らなくてもバッテリー上がりを心配しなくて済みそうです。
駐車中の録画は出来なくなりましたが、まあそんなに必要ないでしょう。
電子機器を増やす場合、暗電流を考慮しなきゃですね。
勉強になりました(^^。